新しい臨床栄養の勉強方法:国内外のガイドラインでノウハウを学ぶ
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こんな方におすすめ
・根拠に基づく栄養管理がしたい
・根拠に基づく栄養管理の勉強方法を知りたい
・国内外の文献から情報を得る手段を学びたい
まず冒頭に、私の経験を紹介させてください。
もしよろしければ、難しいとか、関係ないかなと思わずに、あなたのお仕事内容に置き換えて読んでみてくださいね。
どのように新しい知識にアクセスしたのか、どのように勉強したのか、そして何が役にたったのかを記述したいと思いますので、最後までお読みいただけますと嬉しいです。
新しく勉強しなければならなかったこと(体験談ですが一例)
さて、わたしは管理栄養士で、大学がメインの仕事場所ですが、数年前は病院でも二刀流として働いていました。
その時の病院での仕事は若いスタッフの教育係でした。
当時のわたくしの病院で与えられたミッションは、集中治療室における早期栄養介入管理加算を導入するための教育係です。
臨床現場のブランクはありましたが、経腸栄養の知識、スキル、経験は十分にあり得意でもありましたので心配はしませんでした。
問題は、多様な病態を呈する救急患者の病態の理解、様々な臨床指標の理解、そして救急患者独特の栄養療法です。
ベーシックな知識はガイドラインで積み上げる
ガイドラインとは、道先案内のようなものです。
世界中の研究論文を積み上げて、最適解が記載されています。
もちろん、すべての患者さんがガイドラインにあてはめられるわけではありませんが、基本的な考え方が科学的に記載されています。
というわけで、救急患者の病態の栄養管理を行うにあたり、
まずは「日本版重症患者の栄養療法ガイドライン」(日集中医誌 2016;23:185-281.)のPDFがインターネットで無料公開されていましたので、これを教材にして勉強してみました。
これだけで、基礎知識としてはかなり勉強になりました。
しかし、2015年に執筆されて2016年に出版されたということで、やや情報が古いことが気になりました。
救急の栄養管理はどんどん新しくなっていますので、新しい情報がより多く欲しかったわけです。
ほかにも、検索してみると多くのガイドラインがPDFで公開されています。
最初から最後まで読もうと思ったら大変なので、まずは関心のあるところや、目の前の患者さんに必要なことを優先的に抜粋して使用してもよいでしょう。
新しい情報は常に海外から入ってくる
新しい情報、特に新しい栄養療法の考え方にアクセスしたいときに頼りになるのが、ESPEN(ヨーロッパ静脈経腸栄養学会)のガイドラインです。
予想は的中して、ちゃんと2019年にガイドラインを出してくれていました。
ちなみに、この記事を書いているときの最新版は、以下の2023年版です。
ESPEN practical and partially revised guideline: Clinical nutrition in the intensive care unit, Clinical Nutrition 42 (2023) 1671-1689
無料で公開されていますが、当然のことながら内容は英語で書かれています。
もう、この時点で多くの人は読まないですよね。
翻訳サイトは、日々進化して優秀になっていたとしても、英語をみるだけで嫌な方は面倒で読まないですよね。
でも、これをいちいち翻訳サイトにコピペせずに、一次情報である程度読めたとしたら便利だと思いませんか。
あなたが行う栄養管理が海外の新しい情報を確認したうえで行っているとしたら、これまでよりも自信を持てると思いませんか?
新しい情報は海外から入ってきます。
国内の学会のガイドラインは、海外のガイドラインをかなり参考にします。
国内ガイドラインを参考にしながら、より新しい情報は海外ガイドラインでキャッチすることができるとよいですね。
プロフェッショナルになるために
私が紹介したICUの栄養療法は、1つの単なる例です。
今のあなたの状況に置き換えてください。
今、あなたはどのような病態の患者さんの栄養療法のサポートをされていますか?
あるいは、どのような患者さんの栄養療法をサポートしてみたいですか?
ESPENガイドラインは、肥満、腎疾患、肝疾患、周術期、がん、小児など幅広い領域の最新情報を無料で届けてくれています。
もし、介護福祉施設の管理栄養士ならば、ESPENが提供する「高齢者の臨床栄養と脱水に関するガイドライン」や「認知症の栄養管理のガイドライン」をチェックできたほうが、科学的な栄養ケアを自信をもって行えますね。
ESPENガイドラインを原文のまま読んで実践できる自分を想像してみてください。
それだけで、自己肯定感や自己効力感が爆上がりで、かっこいいですよね。
まとめ
英語力をもつこと、まずは「英語を嫌がらない力」は、あなたのプロフェッショナルとしてのレベルを一段階も二段階も上げてくれるはずです。
でも、今さら英語を勉強するには遅いですよねって思いませんでしたか?
ご安心ください。私は40歳を超えてから英語学習を始めました。
オンライン英会話を数か月も続けると、英語をスラスラ読めなくても、嫌ではなくなってきます。
食物アレルギーに対する減感作療法みたいなイメージです。
そして、英語を嫌がらない力を強くしていくことで、英語を読めるようになってきます。
英語学習は、あなたの人生を変えるきっかけになるかもしれません。
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